結婚について占ってみようと占いの本を探してみました。たくさん種類があるもんですね。
そして見つけたのがデジデリオラビリンス―1464・フィレンツェの遺言
です。
集英社から出ています。
デジデリオラビリンス―1464・フィレンツェの遺言森下 典子

定価: ¥ 1,325
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発売日: 1995-04
発売元: 集英社
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思わずのめり込みます。
たった今、読み終わりました。 とっても面白く、イタリアへ旅立つ章を境に、2日間楽しむことが出来ました。
何と歯切れの良い文章でしょうか。
私個人は、過去世(生)や未来世はごく普通に存在するものと感じますが、どちらにせよ、今の科学で証明出来るものではありませんからね。
森下さん自身が最後に書かれているように、「‥冒険に熱中している瞬間、私は“今、生きている”という感覚を全身で味わった。私が見つけた本当の宝は、それを探した道のりで触れた“人間はどこから来て、どこへ帰るにしても、人生は心からしたいと望むことをするためにある”という心の声である‥」という言葉が、全てを言い表わされているように思えます。
唯物論の人々は、科学や進化論を宗教のように厚く信仰しますが、中世のヨーロッパや天動説全盛の時代と比べ、現在も意識レベルは余り変っていないようにも思います。
デジデリオという名前が覚えられずに“デジ”と呼び、「‥夢の中みたいに見えることを必死に写してるだけやから証拠もないし、自分でも何のことか分からないし。でもほんまに本に出てたなんて、私ってすごいやん。」と話される“京都の清水さん”、そしてフィレンツェで強力なガイドを引き受けられた、やはり“京都八幡出身の西山さん”が、とてもいい味を出されていました。
私たちは、“内に秘めるマグマ”が知らない内にムクムクと起き上がって来ると、素晴らしい共時性を生きるようになるのかも知れません。
とにかく、その辺の小説よりずーっと面白かったです。
ただ、新版が出ていると分かっていたら、そちらの方を読むべきだったかも‥
デジデリオの再生
物語は、筆者がある女性から「あなたはデジデリオという男の生まれ変わりだ」と告げられることで始まる。一見ニューエイジに傾倒した者の、輪廻転生を証明する本のようだがそうではない。筆者は懐疑的になりつつも知りたいという欲求を抑えきれず、長い迷いの果てにデジデリオ探索の旅に出るのである。
この本を語る時、どうしても転生ということにとらわれてしまいがちであるが、それを抜きにしてもなお、ふとしたきっかけで知った歴史上の人物に興味を抱き、あらゆる手段を講じてその人物について調べ上げてゆくという、歴史ルポルタージュの面白さにあふれている。これはやはりルポルタージュを生業とする筆者の力量だろう。そしてまた、過去を探索するという一見後ろ向きの旅であるが、自分はいくつまで冒険できるのかと逡巡し、あえて冒険を選ぶ筆者の、今この時を生きる物語に他ならない。
長時間をデジデリオの調査に費やし、いろいろなことが判明するが筆者は輪廻転生を証明したとは語らない。しかし読者は、ルネサンス期にデジデリオという男が確実に生き、そして死んでいったということを「知る」のではなく「実感」することが出来るのである。歴史に埋もれていた人物が、ぬくもりどころか熱を感じるほどの迫力を持ってよみがえるのを目のあたりにすることが出来る。
デジデリオは生命の不滅を信じていたという。イタリア語でのルネサンスは「復活」という意味である。筆者がデジデリオの生まれ変わりなのかどうか、誰も断言することは出来ないが、その筆者の筆により現代にデジデリオが再生したということだけは確実に言えることだろう。
自分も旅した
いつもありがちな前世についての本とは全く違いました。著者がいつも冷静な目で判断していく過程がとてもよく、前世の人物に対する謎解きが不思議な偶然、そして著者の努力で次から次へと解けていく。楽しくいっきに読んでしまいました。読んだ後はなぜか自分も一緒に旅した気分で、世の中の不思議なことをいろいろ考えてしまいました。私も同じような旅がしてみたい、と著者が羨ましくもなりました。
最初から最後までワクワクして読める傑作です。
デジデリオラビリンス―1464・フィレンツェの遺言でいろいろと占ってみます。

